目次
古文単語とは何か
古文を読むために必要な単語を「古文単語」と呼びます。現代の日本語とは違った意味や使い方をする言葉が多く、最初は戸惑うかもしれません。でも大丈夫です。古文単語の基本を理解すれば、古文読解がぐんと楽になります。ここでは古文単語の基礎知識から、なぜ勉強する必要があるのかまで、わかりやすく説明していきます。
古文単語の基本的な意味
古文単語とは、平安時代から江戸時代にかけて使われていた日本語の単語のことです。現代語とは異なる意味を持つ言葉が数多く存在します。
例えば「あはれ」という古文単語は、現代語の「哀れ」とは少し違います。古文では「しみじみとした感動」や「素晴らしい」という意味で使われることが多いのです。このように、見た目は知っている言葉でも、古文の世界では全く違う意味になることがあります。
古文単語の数は、高校で学ぶべき重要なものだけでも約300語から600語程度あります。多く感じるかもしれませんが、頻出の単語から順番に覚えていけば、確実に読解力が上がります。受験で使う代表的な単語帳「古文単語ゴロゴ」には565語、「古文単語330」には330語が収録されています。
単語を覚える際には、一つの単語に複数の意味があることも理解しておく必要があります。文脈によって意味が変わるため、例文と一緒に覚えることが大切です。最初は基本的な意味を押さえ、徐々に応用的な意味も学んでいきましょう。
現代語との違い
古文単語を学ぶ上で最も注意が必要なのは、現代語と形は同じでも意味が全く異なる単語です。これを「要注意語」と呼びます。
代表的な例を見てみましょう。「あやし」は現代語では「怪しい」という意味ですが、古文では「不思議だ」「身分が低い」「粗末だ」という意味になります。「かたはら」は現代語で「傍ら」ですが、古文では「そば」という意味に加えて「片方」という意味もあります。
また、「うつくし」という単語も要注意です。現代語では「美しい」という意味ですが、古文では「かわいらしい」「いとおしい」という意味で使われます。平安時代の人々の美意識を理解する上でも、こうした違いを知ることは重要です。
このような違いがあるため、古文を読むときには現代語の知識だけでは不十分です。必ず古文単語として新しく覚え直す必要があります。テストでも、この現代語との違いを問う問題がよく出題されます。
古文単語を学ぶ意味
古文単語を学ぶことには、大きく分けて3つの意味があります。一つ目は定期テストや大学入試での得点アップです。古文の問題は、単語の意味が分かるかどうかで正解率が大きく変わります。
二つ目は、日本の古典文学を理解するためです。「源氏物語」「枕草子」「徒然草」などの名作を原文で読めるようになると、昔の人々の考え方や感じ方がよく分かります。現代の日本語や文化のルーツを知ることにもつながります。
三つ目は、言葉の豊かさを学ぶことです。古文には、現代語にはない繊細な表現がたくさんあります。「をかし」(趣がある)、「なつかし」(親しみ深い)など、一つの言葉に込められた深い意味を知ることで、言葉に対する感性が磨かれます。
早稲田大学や慶應義塾大学などの難関私立大学、国公立大学の二次試験でも古文は重要科目です。共通テストでも古文は必須ですから、早めに古文単語の学習を始めることが合格への近道になります。
古文単語が覚えられない理由
多くの高校生が古文単語の暗記に苦戦しています。英単語は覚えられるのに、なぜか古文単語だけは頭に入らない。そんな経験はありませんか。実は古文単語が覚えにくいのには、はっきりとした理由があります。その理由を知ることで、効果的な対策が見えてきます。ここでは古文単語が覚えられない3つの主な理由を解説します。
意味が複数ある単語の難しさ
古文単語の最大の難しさは、一つの単語に複数の意味があることです。英単語でも多義語はありますが、古文単語は特に意味の幅が広いのが特徴です。
例えば「おぼゆ」という動詞を見てみましょう。この単語には次のような意味があります。
- 思われる
- 似ている
- 思い出される
- 自然と感じられる
このように一つの単語が4つも5つも意味を持つため、どの意味で使われているのか文脈から判断する必要があります。単語帳で最初の意味だけ覚えても、実際の文章では違う意味で使われていることがよくあります。
また「あり」という基本的な動詞も、「存在する」「いる」という意味だけでなく、「~である」という意味でも使われます。この多義性が、古文単語を覚えにくくしている大きな原因です。一つ一つの意味を丁寧に、例文と共に覚えていく必要があります。
現代語と形が似ているのに意味が違う
古文単語の中でも特に厄介なのが、現代語と同じ形なのに意味が全く違う単語です。見た目が同じなので、つい現代語の意味で解釈してしまい、誤読につながります。
代表的な「ひっかけ単語」を表にまとめました。
| 古文単語 | 現代語の意味 | 古文での意味 |
|---|---|---|
| あやし | 怪しい | 不思議だ、身分が低い |
| うつくし | 美しい | かわいい、いとおしい |
| あさまし | 浅ましい | 驚きあきれる、意外だ |
| ありがたし | ありがたい | めったにない、珍しい |
このような単語は、現代語の知識が逆に邪魔をしてしまいます。テストでもこのタイプの単語が頻出するため、意識的に古文での意味を覚え直す必要があります。特に定期テストでは、この違いを問う問題が必ず出題されると考えてよいでしょう。
語感がつかみにくい
英語の場合、何度も使っているうちに単語の語感が自然と身についてきます。しかし古文単語は日常生活で使う機会がほとんどないため、語感がつかみにくいのです。
例えば「いみじ」という形容詞は「とても」「はなはだしい」という意味ですが、良い意味でも悪い意味でも使われます。「いみじく美し」なら「とても美しい」、「いみじく憎し」なら「とてもにくい」という意味です。この柔軟な使い方が、初心者には理解しにくいポイントです。
また、古文特有の敬語表現も語感をつかみにくい理由の一つです。「おはす」「おぼす」「たまふ」などの敬語動詞は、現代語にはない細かい敬意の違いがあります。誰が誰に対して使う言葉なのか、敬意のレベルはどの程度なのか、こうした感覚は実際に多くの文章を読んで慣れるしかありません。
この問題を解決するには、音読が効果的です。声に出して読むことで、言葉のリズムや響きが体に染み込み、徐々に語感が養われていきます。
効率的な古文単語の覚え方
古文単語を効率よく覚えるには、正しい方法とコツを知ることが大切です。やみくもに暗記しようとしても、時間ばかりかかって成果が出ません。ここでは実際に成績が上がった生徒たちが実践している、効率的な古文単語の覚え方を4つ紹介します。どれも今日から始められる方法ばかりです。
イメージで覚える方法
古文単語を覚える最も効果的な方法の一つが、イメージと結びつけて覚えることです。言葉だけで覚えようとするより、視覚的なイメージがあると記憶に残りやすくなります。
例えば「あはれ」という単語なら、美しい桜を見て「ああ、素晴らしい」と感動している平安貴族の姿をイメージします。「をかし」なら、趣のある庭園を眺めて「面白いなあ」と感じている場面を思い浮かべるのです。
市販の単語帳では「古文単語ゴロゴ」(スタディカンパニー)がイメージ学習に適しています。この単語帳は、語呂合わせとイラストで単語を覚える工夫がされており、東京大学や京都大学などの難関大学合格者にも愛用されています。
自分でイラストを描くのも効果的です。絵が上手である必要はありません。簡単な棒人間でも、自分で描いた絵は記憶に残ります。単語カードに絵を添えることで、視覚と意味が同時に頭に入るようになります。イメージ化することで、単なる暗記ではなく理解を伴った記憶になるのです。
例文と一緒に覚える方法
古文単語を単独で覚えるのではなく、例文とセットで覚えることが非常に重要です。単語だけ覚えても、実際の文章でどう使われるのかが分からなければ意味がありません。
例えば「つれづれなり」という形容動詞を覚えるとき、意味だけ「退屈だ」と覚えるのではなく、「徒然草」の冒頭「つれづれなるままに」という例文と一緒に覚えます。すると「退屈なので手持ち無沙汰なままに」という文脈の中で単語の意味が理解できます。
例文学習に適した単語帳は「読んで見て覚える重要古文単語315」(桐原書店)です。すべての単語に例文がついており、文脈の中で意味を理解できる構成になっています。MARCHレベルの大学を目指す受験生に特におすすめです。
また、教科書に出てくる文章の中で単語を覚えるのも効果的です。定期テスト対策にもなりますし、実際の作品を読みながら単語を習得できるため一石二鳥です。「源氏物語」「枕草子」「平家物語」など、有名な古典作品の印象的な場面で使われている単語は、記憶に残りやすくなります。
反復学習のコツ
古文単語の暗記で最も重要なのは繰り返し復習することです。一度覚えただけでは、すぐに忘れてしまいます。記憶を定着させるには、科学的に効果が証明されている反復学習が欠かせません。
効果的な復習スケジュールは次の通りです。
- 学習した当日にもう一度復習
- 翌日に復習
- 3日後に復習
- 1週間後に復習
- 2週間後に復習
このように間隔を少しずつ空けながら復習することで、長期記憶として定着します。最初は毎日復習が必要ですが、徐々に間隔を空けていくことがポイントです。
また、一度に多くの単語を覚えようとせず、1日20語程度を目安にしましょう。無理に50語も100語も詰め込もうとすると、かえって効率が悪くなります。少ない数でも確実に定着させることを優先します。スマートフォンのアプリ「古文単語アプリ」や「mikan 古文」を使えば、移動時間などのスキマ時間に復習できて便利です。
単語帳の選び方
古文単語を効率よく覚えるには、自分のレベルと目的に合った単語帳を選ぶことが重要です。単語帳にはそれぞれ特徴があり、向き不向きがあります。
初心者には「古文単語330」(いいずな書店)がおすすめです。基礎的な単語が厳選されており、無理なく学習を始められます。イラストも豊富で、古文が苦手な人でも取り組みやすい構成です。定期テストで平均点を目指す段階ならこの一冊で十分です。
中級者には「マドンナ古文単語230」(学研プラス)が適しています。頻出単語に絞り込まれており、効率的に学習できます。語源や関連語の説明も丁寧で、単語の理解が深まります。日東駒専や産近甲龍レベルの大学を目指すなら、この単語帳が最適です。
上級者や難関大学志望者には「古文単語ゴロゴ」(スタディカンパニー)や「読んで見て覚える重要古文単語315」(桐原書店)がおすすめです。565語と315語という豊富な語彙をカバーしており、早稲田大学や慶應義塾大学などの難しい問題にも対応できます。
単語帳は何冊も手を出すより、一冊を完璧に仕上げることが大切です。自分に合った一冊を選んだら、最後まで使い込みましょう。
古文単語帳の選び方完全ガイド|大学受験で差がつく効果的な学習法
レベル別おすすめ古文単語帳
古文単語帳は数多く出版されていますが、自分のレベルに合っていない単語帳を選ぶと、学習効率が大きく下がってしまいます。初心者が上級者向けの単語帳を使っても挫折しますし、逆に実力がある人が簡単すぎる単語帳を使っても時間の無駄になります。ここでは初心者、中級者、上級者それぞれに最適な単語帳を具体的に紹介します。
初心者向け単語帳
古文の勉強を始めたばかりの人、定期テストで平均点を目指す人には、基礎を固められる単語帳が必要です。いきなり難しい単語帳に挑戦すると、挫折する可能性が高くなります。
最もおすすめなのは「古文単語330」(いいずな書店)です。タイトル通り330語に絞られており、本当に必要な単語だけが収録されています。各単語にイラストがついているため、イメージで覚えやすいのが特徴です。説明も丁寧で、古文が苦手な人でも理解しやすい内容になっています。
もう一つのおすすめは「ビジュアル古文単語」(中経出版)です。すべての単語に写真やイラストがついており、視覚的に記憶できます。語源の説明も充実しているため、なぜその意味になるのかが理解できます。古文アレルギーがある人には特におすすめです。
初心者の段階では、単語数が多すぎる単語帳は避けましょう。300語から400語程度のものを選び、まずは基礎単語を完璧にすることが大切です。定期テストでは、この範囲の単語がしっかり覚えられていれば、十分に高得点が狙えます。
中級者向け単語帳
基礎単語をある程度覚えた人、共通テストや中堅私大を目指す人には、応用力がつく単語帳が適しています。単語の深い理解と、実践的な運用力を身につける段階です。
一番のおすすめは「マドンナ古文単語230」(学研プラス)です。頻出単語230語に絞り込まれており、各単語の解説が非常に詳しいのが特徴です。語源や成り立ち、関連語までしっかり説明されているため、単なる暗記ではなく理解しながら覚えることができます。
「読んで見て覚える重要古文単語315」(桐原書店)も中級者に最適です。すべての単語に実際の古文からの例文がついており、文脈の中で単語を理解できます。MARCHレベル(明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)や関関同立(関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学)を目指す人には特におすすめです。
中級段階では、単語の多義性にも注目して学習しましょう。一つの単語が持つ複数の意味を、それぞれ例文と共に覚えていくことが重要です。共通テストでは、文脈に応じた単語の意味を問う問題が頻出します。
上級者向け単語帳
難関大学を目指す人、古文で高得点を確実に取りたい人には、語彙数が豊富で解説が詳しい単語帳が必要です。細かいニュアンスの違いまで理解できる単語帳を選びましょう。
最も人気があるのは「古文単語ゴロゴ」(スタディカンパニー)です。565語という豊富な語彙数で、早稲田大学や慶應義塾大学、東京大学、京都大学などの難関大学の入試にも対応できます。語呂合わせとイラストで覚える仕組みになっており、一度覚えたら忘れにくいのが特徴です。受験生の間では「ゴロゴ」の愛称で親しまれています。
もう一つのおすすめは「古文単語FORMULA600」(東進ブックス)です。600語という圧倒的な語彙数を誇り、最難関大学の入試問題にも完全対応しています。単語の成り立ちや語源が詳しく説明されており、深い理解につながります。
上級者は単語帳だけでなく、実際の古典作品を読むことも重要です。「源氏物語」「枕草子」「平家物語」「徒然草」などの名作を原文で読むことで、単語が生きた形で身につきます。大阪大学や神戸大学などの国公立大学の二次試験では、こうした読解力が問われます。
定期テスト対策の古文単語学習法
定期テストで高得点を取るには、計画的な古文単語学習が欠かせません。テスト範囲が決まってから慌てて覚え始めても、十分な成果は出ません。ここでは定期テストに向けた効果的な学習計画と、実践的な暗記テクニックを紹介します。これらの方法を実践すれば、古文の点数が確実に上がります。
テスト2週間前からの学習計画
定期テストで結果を出すには、2週間前から計画的に学習を始めることが理想的です。一夜漬けでは単語が定着せず、テスト後すぐに忘れてしまいます。
2週間前からの学習スケジュールは次のように組み立てます。
| 期間 | 学習内容 | 目標 |
|---|---|---|
| 14日前~11日前 | テスト範囲の単語を一通り確認 | 全体像の把握 |
| 10日前~8日前 | 意味が分からない単語を集中学習 | 弱点の克服 |
| 7日前~4日前 | 例文と一緒に単語を覚え直す | 理解の深化 |
| 3日前~前日 | 総復習と問題演習 | 実践力の養成 |
この計画では、最初の4日間でテスト範囲の単語を一通りチェックします。教科書の本文に出てくる単語をすべてリストアップし、意味が分かるか確認していきます。分からない単語には印をつけておきましょう。
次の3日間は、印をつけた苦手な単語を重点的に学習します。単語カードを作ったり、ノートにまとめたりして、何度も繰り返し覚えます。この期間に弱点を徹底的につぶすことが、高得点への近道です。
残りの1週間は、例文と一緒に単語を覚え直し、実際の問題を解いて実践力を養います。過去の定期テストや問題集を活用して、本番形式の練習をしましょう。
頻出単語の優先順位
定期テストでは、すべての単語が同じ頻度で出題されるわけではありません。よく出る単語から優先的に覚えることで、効率的に得点を伸ばせます。
定期テストで頻出の古文単語には、次のようなものがあります。
- をかし(趣がある、面白い)
- あはれ(しみじみとした、素晴らしい)
- いみじ(とても、はなはだしい)
- つれづれなり(退屈だ、手持ち無沙汰だ)
- あやし(不思議だ、身分が低い)
- うつくし(かわいい、いとおしい)
- おぼゆ(思われる、似ている)
- あさまし(驚きあきれる、意外だ)
これらの単語は、どの教科書でもほぼ確実に登場します。まずはこのような超頻出単語を完璧にしておきましょう。これだけでも相当な点数が取れます。
また、教科書の本文で重要な役割を果たしている単語も要チェックです。物語の展開に関わる単語、登場人物の心情を表す単語などは、テストで問われる可能性が高くなります。授業中に先生が強調した単語は、必ずマークして覚えておきましょう。
暗記カードの作り方
古文単語を効率的に覚えるツールとして、暗記カードは非常に有効です。正しい作り方を知れば、暗記の効率が格段に上がります。
暗記カードは次の手順で作ります。まず、カードの表面に古文単語を書きます。このとき、単語だけでなく短い例文も一緒に書くのがポイントです。例えば「をかし」なら「この花、いとをかし」といった具合です。
カードの裏面には、現代語訳と単語の意味を書きます。複数の意味がある場合は、すべて書いておきましょう。さらに、自分で描いた簡単なイラストや、覚えやすい語呂合わせを添えると効果的です。
作ったカードは次のように使います。
- 朝の通学時間に10枚チェック
- 昼休みに10枚チェック
- 帰宅後に20枚チェック
- 寝る前に全カード復習
このように、スキマ時間を活用して何度も繰り返すことが重要です。覚えられたカードと覚えられないカードを分けて、苦手なカードだけを集中的に復習すると効率が良くなります。最近ではスマートフォンのアプリ「Anki」や「Quizlet」でデジタル暗記カードを作ることもできます。自分に合った方法を選びましょう。
古文単語を使った実践演習
古文単語を覚えただけでは、実際のテストや入試で点数は取れません。覚えた単語を実際の文章の中で使いこなせるようになって、初めて本当の力がつきます。ここでは単語力を実践的な読解力に変えるための演習方法を紹介します。これらの方法を実践すれば、定期テストでも入試でも確実に得点できるようになります。
短文読解での活用
古文単語の実践演習は、短い文章から始めるのが効果的です。いきなり長文に挑戦すると、単語以外の要素(文法や文脈)で混乱してしまいます。
まずは教科書の1文ずつを丁寧に読んでいきましょう。例えば「枕草子」の有名な一節「春はあけぼの」を見てみます。この文には「あけぼの」(明け方)という重要単語が含まれています。「やうやう白くなりゆく山ぎは」の「やうやう」は「だんだん」という意味です。
短文読解では次のステップで進めます。
- 文中の古文単語を全て見つける
- それぞれの単語の意味を確認する
- 文全体を現代語訳する
- 自分の訳と模範解答を比較する
このプロセスを繰り返すことで、単語が文脈の中でどう機能するかが理解できます。特に多義語は、文脈によって意味が変わるため、実際の文章で確認することが重要です。
短文読解の練習には「ステップアップノート30古典文法基礎ドリル」(河合出版)や「古文上達 基礎編 読解と演習45」(Z会)がおすすめです。これらの問題集には、短い文章がたくさん収録されており、段階的に力をつけられます。共通テストの古文は比較的短めの文章が多いため、短文読解の練習が直接役立ちます。
文法との組み合わせ
古文読解では、単語力だけでなく文法力との組み合わせが非常に重要です。単語の意味が分かっても、文法が理解できなければ正確な訳はできません。
特に注意すべきは、助動詞と古文単語の関係です。例えば「見る」という動詞に「らる」という助動詞がつくと「見らる」となり、「自然と見える」という意味になります。「おぼゆ」(思われる)と似た意味になるため、混同しないよう注意が必要です。
また、敬語表現も文法と単語が密接に関係しています。
| 敬語動詞 | 意味 | 敬意の種類 |
|---|---|---|
| おはす | いらっしゃる | 尊敬語 |
| おぼす | お思いになる | 尊敬語 |
| たまふ | お与えになる、~なさる | 尊敬語 |
| まゐる | 参上する、差し上げる | 謙譲語 |
これらの敬語動詞は、誰が誰に対して使っているかで意味が変わります。文法的な理解と単語の意味を同時に押さえることで、正確な読解ができるようになります。
文法と単語を統合して学ぶには「古文文法問題演習―基本テーマ30」(河合出版)が効果的です。文法事項ごとに単語の使い方も解説されており、総合的な力が身につきます。早稲田大学や上智大学などの難関私大では、このレベルの理解が求められます。
過去問での確認方法
古文単語の学習の最終段階は、実際の入試問題や過去の定期テストで確認することです。問題演習を通じて、自分の弱点が明確になります。
過去問を使った学習では、次の手順で進めます。まず、時間を測って問題を解きます。このとき、分からない単語があっても推測して解答を続けることが大切です。実際の試験では、すべての単語を知っている必要はありません。文脈から意味を推測する力も重要なのです。
解答後は丁寧に復習します。間違えた問題だけでなく、正解した問題も見直しましょう。たまたま正解しただけで、実は理解が不十分な場合もあります。特に単語問題で間違えた場合は、その単語を単語帳で確認し、例文と一緒に覚え直します。
過去問演習のポイントをまとめます。
- 最初は時間を気にせず丁寧に解く
- 慣れてきたら時間を測って本番形式で解く
- 間違えた単語は必ずノートにまとめる
- 同じ単語で何度も間違える場合は重点的に復習
共通テストの過去問は「共通テスト過去問研究 国語」(教学社)、難関私大を目指すなら各大学の「赤本」シリーズを使いましょう。東京大学や京都大学などの国公立大学を目指す場合は、「体系古文」(教学社)で応用力を鍛えるのも効果的です。過去問を通じて、出題傾向や頻出単語のパターンがつかめてきます。
定期テスト前には、前回までのテストを見直すことも忘れずに。学校の先生は、同じような単語を繰り返し出題することが多いため、過去のテストは最高の対策教材になります。間違えた単語は必ず覚え直し、次のテストで同じミスをしないようにしましょう。
