「共通テスト漢文」ってどんな問題?
共通テストの漢文は、古典の中でも特に対策が重要な分野です。限られた時間の中で確実に得点するためには、基本的な句形と語彙を押さえ、読解のコツを身につけることが不可欠です。この記事では、漢文が苦手な人でも基礎から理解できるよう、段階的に解説していきます。
共通テスト漢文の出題傾向と特徴
共通テストの漢文は、センター試験時代から大きく変わらず、安定した出題形式を保っています。毎年50点満点で出題され、古典全体の約3分の1を占める重要な分野です。
出題される文章は主に以下のような特徴があります:
- 史書や思想書からの出題が中心
- 長文読解よりも短文での句形理解が重視
- 現代にも通じる教訓的な内容
- 返り点と書き下し文の理解が必須
時間配分としては、古典全体80分のうち25分程度を漢文に充てるのが理想的です。効率よく解答するためには、基本句形を瞬時に見抜く力と、文脈から意味を推測する読解力の両方が求められます。
超簡単に!秒でわかる!共通テスト漢文ってどんな問題?
えーっと、共通テストの漢文って超カンタンに言うと、昔の中国の人が書いた文章を日本語で読む問題だよ~!
「レ点」とか「一二点」とかの記号がいっぱい付いてて、最初は「なにこれ??」って思うけど、実はパターンが決まってるから慣れちゃえば楽勝なの!
よく出るのは、偉い人の言葉とか、昔の出来事とか、「こうしなさい」みたいな教えとか。現代語訳も選択肢から選ぶだけだから、漢字が読めなくても大丈夫!
要するに、ちょっとしたコツさえ覚えれば、みんなが思ってるより全然むずかしくないよ~♪
【基礎編】共通テスト漢文の基本構造を理解しよう
漢文を攻略するためには、まず基本的な構造を理解することが重要です。共通テストで出題される漢文は、返り点という特殊な記号によって読み順が示されており、これを正しく理解することが全ての基礎となります。
返り点の基本パターンをマスターしよう
返り点は漢文を日本語の語順で読むための道しるべです。共通テストでは以下のパターンが頻出します:
基本的な返り点の種類
- レ点(レ):すぐ下の字に返る
- 一二点:一→二の順で返る
- 上中下点:上→中→下の順で返る
- 甲乙丙点:甲→乙→丙の順で返る
これらの返り点は組み合わせて使われることが多く、複雑に見えますが、必ず数字の小さい順、アルファベットの順に読み返すという原則を守れば迷うことはありません。
練習の際は、まず返り点だけを追いかけて読み順を確認し、その後で意味を考えるという二段階のアプローチが効果的です。毎日少しずつでも返り点の練習を続けることで、自然と読み順が身につきます。
書き下し文の作り方とポイント
書き下し文は、漢文を日本語として読みやすくした文章のことです。共通テストでは、正確な書き下し文を選ぶ問題が必ず出題されます。
書き下し文作成の基本ルール
- 送り仮名は ひらがな で書く
- 助詞「を」「に」「が」などを適切に補う
- 語順は返り点に従って並べ替える
- 漢字の読み方は音読みが基本
例えば、「學而時習之」という文章は、返り点に従って「學びて時に之を習う」となります。この時、「學」は「まなび」、「習」は「ならう」と読み、「而」は「て」、「時」は「時に」、「之」は「これを」と訳します。
書き下し文の練習では、まず短い文章から始めて、徐々に長い文章に挑戦していきましょう。間違えやすいポイントは送り仮名の付け方なので、特に注意深く確認することが大切です。
基本的な句形パターンを覚えよう
漢文には決まった表現パターンがあり、これを「句形」と呼びます。共通テストでは約20の基本句形を覚えておけば、ほとんどの問題に対応できます。
絶対に覚えておきたい重要句形
句形 | 意味 | 例文 |
---|---|---|
不~(~ず) | ~しない | 不知(知らず) |
無~(~なし) | ~がない | 無人(人なし) |
有~(~あり) | ~がある | 有朋(朋あり) |
為~所○(~の○する所と為る) | ~に○される | 為人所愛(人の愛する所と為る) |
これらの句形は文章の骨格を成しているため、正確に理解することで文章全体の意味が格段に取りやすくなります。
毎日5個ずつでも構わないので、例文とセットで覚えることが重要です。また、句形は文脈の中で使われてこそ意味があるので、実際の問題を解きながら定着を図りましょう。
頻出語彙と重要漢字をチェック
漢文の語彙は現代中国語や日本語と共通する部分が多いため、推測しやすいのが特徴です。ただし、古典特有の意味を持つ語彙もあるので注意が必要です。
共通テスト頻出の重要語彙
- 君子:徳のある立派な人
- 小人:徳のない つまらない人
- 道:人の守るべき道筋、方法
- 德:人徳、すぐれた品性
- 仁:思いやりの心
これらの語彙は、単に意味を覚えるだけでなく、どのような文脈で使われるかも合わせて理解することが大切です。特に抽象的な概念を表す語彙は、具体例と結びつけて覚えると記憶に定着しやすくなります。
語彙学習では、漢字一字一字の意味も重要ですが、二字熟語や三字熟語として使われる場合の意味の変化にも注意を払いましょう。
テストに出る語句・問題まとめ
共通テストの漢文では、毎年似たような語句や問題パターンが出題されます。効率的な対策を行うためには、頻出事項を重点的に学習し、実際の問題形式に慣れることが重要です。
よく出る古語と意味
共通テストで頻繁に出題される古語は、ある程度パターンが決まっています。以下の語句は必ず覚えておきましょう:
動詞の重要古語
- 学ぶ(まなぶ):知識や技術を身につける
- 思う(おもう):考える、思案する
- 知る(しる):理解する、認識する
- 聞く(きく):耳で聞く、評判を聞く
- 見る(みる):目で見る、理解する
形容詞・副詞の重要古語
- 善し(よし):よい、すぐれている
- 悪し(あし):悪い、劣っている
- 多し(おおし):たくさんある
- 少なし(すくなし):少ない
- 久しき(ひさしき):長い間
これらの古語は、現代語と似ているようで微妙に意味が異なる場合があるので、文脈の中で正確な意味を把握することが大切です。特に一つの語が複数の意味を持つ場合は、前後の文脈から適切な意味を選び取る練習を重ねましょう。
よくあるテスト問題の例
共通テストの漢文では、以下のような問題パターンが毎年出題されます:
問題パターン1:書き下し文問題
「次の漢文を書き下し文にしたものとして最も適当なものを選べ」
この問題では、返り点を正しく理解し、送り仮名を適切に付けることがポイントです。特に助詞の使い方や語順に注意が必要です。
問題パターン2:現代語訳問題
「傍線部の現代語訳として最も適当なものを選べ」
この問題では、句形の理解と語彙力が試されます。直訳だけでなく、文脈に応じた自然な日本語表現を選ぶことが重要です。
問題パターン3:内容理解問題
「本文の内容に関する説明として適当でないものを選べ」
この問題では、文章全体の流れと主人公の心情変化を正確に読み取る必要があります。選択肢の細かい表現の違いに注意を払いましょう。
覚え方のコツ!ストーリーで覚える古典
漢文の学習で最も効果的なのは、ストーリーとして内容を理解することです。単純な暗記ではなく、場面や登場人物の心情と結びつけて覚えることで、長期記憶として定着します。
ストーリー学習法の手順
- 登場人物を整理する:誰が何をしているかを明確にする
- 時間の流れを追う:いつ、どのような順序で出来事が起こったか
- 感情の変化を読み取る:登場人物の心情がどう変わったか
- 教訓や主題を考える:作者が伝えたいメッセージは何か
例えば孔子の教えを学ぶ際は、「孔子という偉大な先生が弟子たちにどのような教えを説いたか」という人間ドラマとして捉えることで、抽象的な概念も具体的なエピソードとして記憶に残ります。
この方法は特に長文読解で威力を発揮し、文章の論理構造や主張の根拠を理解するのに役立ちます。
まとめ|共通テスト漢文で高得点を取るための総合戦略
共通テスト漢文で安定して高得点を取るためには、基礎的な知識の定着と実践的な解法技術の両方が必要です。短期間で効率的に学習を進めるためのポイントをまとめました。最も重要なのは、毎日少しずつでも継続的に学習することです。
発展問題にチャレンジ!
① 共通テスト漢文における句形学習の重要性について、具体例を挙げて説明してみよう
【回答例】
句形学習は共通テスト漢文攻略の核心といえます。例えば「不~」という否定の句形を理解していれば、「不知」を「知らず」と瞬時に読み下すことができます。
句形の重要性は以下の点にあります:
- 時間短縮効果:パターンを覚えることで読解速度が向上
- 正確性の向上:推測に頼らず確実な理解が可能
- 応用力の獲得:未知の文章でも構造を把握できる
実際の入試では、「為~所○」(~の○する所と為る)のような受け身の句形や、「所以~」(~する所以)のような理由を表す句形が頻出します。これらを体系的に学習することで、文章の論理構造が明確になり、内容理解問題でも威力を発揮します。
② 漢文学習における「文脈理解」の重要性と、その習得方法を考えてみよう
【回答例】
文脈理解は、単語や句形の知識を実際の読解に活かすための橋渡しとなる重要な能力です。
文脈理解が重要な理由:
- 多義語の意味決定:同じ漢字でも文脈によって意味が変わる
- 省略された内容の補完:漢文は簡潔な表現のため、文脈から内容を推測する必要がある
- 論理展開の把握:筆者の主張や根拠を正確に理解できる
習得方法としては、まず短文から始めて徐々に長文に挑戦することが効果的です。特に「起承転結」の構造を意識して読むことで、文章の流れが見えてきます。また、登場人物の立場や時代背景を理解することで、より深い文脈理解が可能になります。
③ 「効率的な漢文学習法」について、あなたの考えを四百字程度でまとめてみよう
【回答例】
効率的な漢文学習には三つの段階的アプローチが有効だと考えます。
第一段階は「基礎固め」です。返り点や書き下し文の規則を確実に身につけ、頻出句形を例文とともに暗記します。この段階では量より質を重視し、完璧に理解してから次に進むことが重要です。
第二段階は「パターン認識」です。様々な文章に触れることで、よく使われる表現や展開パターンを体感的に覚えます。特に共通テスト過去問を活用し、出題傾向を把握することが効果的です。
第三段階は「実践演習」です。時間を意識した問題演習を通じて、知識を得点に結びつける技術を磨きます。
これらの段階を螺旋的に繰り返すことで、知識の定着と応用力の向上を同時に実現できます。特に音読を取り入れることで、漢文のリズムを体で覚えることができ、読解速度の向上にも繋がります。継続的な学習こそが、漢文攻略の最良の方法だと思います。
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